JBUG 札幌#4 プロジェクト管理について、もっと学ぼう! に参加しました

Backlogのユーザーグループ(JBUG)の勉強会に参加してきました。

ちなみに今回は「ブログ枠」での参加でした。

Backlogって?

ヌーラボさんが提供しているクラウド型(ASP型)とパッケージ型のタスク管理ツールです。2005年にサービス提供されていて、使っている方も多いんじゃないかなと思います。

ちなみに私は大学生時代にインターンで行った会社で初めてBacklogを触っており、現職(お昼の方)でも使っています。

飲み物と食事もヌーラボ様に無料でご提供頂きました!

セッション1. 開発現場におけるリスクマネジメントについて

ネオス株式会社 小林さんによる登壇でした。

実際に社内でのBacklogを活用方法や「こんな開発は危ない」というケースと対策についてお話いただきました。

プロジェクトが成功する確率は、現在は52.8%になっていて10年前よりも上がってきています。つまり、プロジェクトの半数ぐらいは失敗している事を意味していることになります。ここでいう失敗の定義とは、

  • 計画よりスケジュールが遅延する
  • 計画コストがかかる
  • 顧客満足度が低い

の3つが挙げられます。10年前は20%程度だったプロジェクト成功率が向上した理由はいくつかあるものの、Backlogなどのプロジェクト管理ツールの普及などが挙げられるとのことです。

小林さんによると、失敗の原因(リスク)を早期に発見し、管理していくことが大事とのことです。

こんなプロジェクトは危ない

このようなプロジェクトが「危ない」そうです。

  • プロジェクトのゴールや計画があいまいで、お客さんと共有できていない
  • スケジュールがお客さんの言うがまま
  • 「アジャイル」とはいつでも仕様変更できるものである

実践例

小林さんの会社では、下記の事を実践しているそうです。

  • 全てチケット化する
    • 口頭だけで済ませるのでは無く、後でも必ずチケット化する
  • 「とりあえず」や「一旦」で物事を決めるのを禁止。やむを得ない場合でも、「いつ決めるかを決める」ことを意識している
  • 1つの課題の中でも、やることを明確にする。
    • Backlogのチェックボックス機能を活用する。
  • 開始日と期限日を必ず設定し、ガントチャートを確認する。ガントチャート上で輻輳を起こしていないか確認する。
  • 朝会を実施
  • 振り返り(KPT)を実施

セッション2. 失敗から学ぶ!Backlogの正しい使い方

SCSK 川筋さんによるプレゼンです。

実際にBacklogを使用したプロジェクトで経験して得られたアンチパターンを中心に発表がありました。

お知らせ機能を使うこと

Backlogには課題作成時やコメント追加時に、指定したユーザーに通知(お知らせ)を出す機能があります。

お知らせ機能で通知してもらえないと、課題やコメントに気づいてもらえないという事が発生してしまいます。結果的に、課題が見逃されてしまう可能性が高くなってしまいます。

このため、お知らせ機能の活用が重要とのことです。

課題の作り方

次のようなケースが、課題作成時のアンチパターンとのこと。

  • 全部同じようなタイトル
  • どの課題にも「大至急!」などをタイトルにつける
  • 課題にExcelファイルを添付して、そのExcelファイルで課題を管理している。

これらのアンチパターンには、内容の優先度が分からない優先度が相手に伝わらない、後から情報を追いづらいという事実が背景にあります。

また、Backlogの「完了以外」を使った課題絞り込みなどBacklogの便利な機能を活用できないという問題点もあります。

川筋さんは、これらの問題について、

  • 5W1Hを明確にする
    • タイトルなら「何を(What)」「どうする(How)」
  • 脱Excelによる管理
    • Backlogの機能をフル活用する

を提案しています。

完了の途中下車

Backlogの課題ステータスを「処理済み」にして「クローズ」にしてしまうケースが多いとのことで、「完了以外」で課題を検索するときに「処理済み」のチケットが多く引っかかってしまい、検索効率が悪くなってしまいます。

このため、「クローズ」扱いする場合は途中下車させずに「完了」にすることが重要です。

アンチパターンから学んだこと

運用ルールを作って満足ではなく、運用ルールをきちんと回せるようにすることが重要です。また、Backlogは「コミュニケーション」と「プロジェクト管理」のツールなので、メンバー同士への思いやりが重要です。

出来る範囲で、少しずつカイゼンをしていくのが良いとのことでした。

セッション3. 「さぁ困った」をBacklogで解決。

スカイ365 小出さんによる登壇でした。小出さんは北海道に憧れて、移住(Iターン)されたそうです。

困ったこと

Backlogにやってくるチケットの件数が多く、起票したチケットがどのようになっているのか把握しきれない状態(「お知らせ」も沢山飛んでくるため気づけない)でした。

また、自分のチームが処理しなければならないチケットの量も把握しきれない状態で、まずはBacklogのExcel出力機能で出力しようとしたところ余計な項目(xxx_idなど)も出力されてしまい、整形処理で時間がかかってしまうという状態に陥ってしまいました。

そこで、BacklogのAPIをGoogle App Scriptで叩くことでGoogleスプレッドシートに保存するスクリプトを実装されたとのことです。

Backlogの課題検索と同様な検索条件をGoogleスプレッドシートでも使えるようにし、更に過去の状態との差分も表示できるようにしていて、更新状況も可視化して把握できるようになったとのことです。

また、今後は「ウォッチリスト」も取得出来るようにし、「ウォッチリスト」のメモにハッシュタグを入れて、これを検索条件にして課題を一覧化出来るようにしたいとのことです。

LTタイム

当日はLTタイムも設けられ、元情シスの方が起業され、スタートアップ視点でのプロジェクト管理についての登壇もありました。

ジャンケン大会

ジャンケン大会も開催され、Backlogオリジナルボードゲームが3名様にプレゼントされました。(私も欲しかった・・・)

懇親会もありました

当日は懇親会も開催され、最後までアツいイベントでした!